ごあいさつ
めばえの保育とは、徹底的に子どもの側に立つ保育です。大人や教師が子どもの上に君臨して、あれこれと命令したり、指示を与えたり、禁止や制止によって、子どもをあやつったり、動かしたりする、教師中心主義の保育とは正反対の保育です。そんなことをしていたら、子どもは言うことをきかなくなって、けじめのない、だらしない子どもに育ってしまうだろう、という批判は開園当初から現在までずっと言われ続けて来ました。しかし、これは単なる教育や指導技術の問題ではなく、人間観と子ども観という根本的な考え方の問題です。子どもを知識や技術を注入する入れ物と見る、または一方的な枠はめによって、形どおり設計図通りに形成されていく、粘土細工のようなものと見るか、それともかけがえのない尊厳にみちた人格主体と見るか、という基本的な哲学の問題です。私たちはどうしても譲れないものを、ただ単純に大切に守り通しているだけなのです。子どもたちの喜びを、自分たちの喜びとする教師や親たちに支えられて、めばえ幼稚園は歩んできました。この姿勢は絶対に失ってはならないものだと、私たちは思っています。子どもたちの喜びに仕えることが、幼稚園の使命なのです。それがめばえの保育の本質です。
理事長 井上 亘
関係書籍のご案内
井上 圭司 著
園長はガキ大将 子どもに生きて30年
1986年発行
誠文堂新光社
1300円
井上 圭司 著
子どもは育つ 幼児指導の原則と展開
2003年発行
当ホームページ、保育理念のめばえの教育にて本文、掲載しております。
小川博久/岩田遵子 編著
めばえ幼稚園の保育実践
2023年発行
小川博久先生、岩田遵子先生(他7大学の先生方による)が5年にわたる歳月をかけ、めばえの保育実践記録を報告し、研究された書です。
ななみ書房
3850円